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2011年6月16日 (木)

「NHK「現代の音楽」アーカイブシリーズ」を楽しむ! ウルトラビギナー講座 第1回

~食わず嫌いな「ゲンオン」にハマれるかもしれない!?~
「NHK「現代の音楽」アーカイブシリーズ」を楽しむ!
ウルトラビギナー講座 第1回

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<登場人物>
NAXOSスタッフA 会社設立時からのベテラン。スタッフBの指導係。
NAXOSスタッフB 新人。現代音楽が苦手。

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A 現代音楽、嫌いなの?

B 嫌いっていうか…ずっと逃げてきたっていうか…そもそも、あんまちゃんと聴いたこともなく…

A そりゃいかんね。新人とはいえ、ナクソスのスタッフなんだからさ。そんなんじゃ、お客さんや取引先の人から、 日本作曲家選輯の話題とか振られたら、困るでしょ?

B すいません…いつもゴジラの話でごまかしてます……

A 伊福部昭の「SF交響ファンタジー」ね。あれなら、楽しめる?

B あ、はい。あれはまあ、映画音楽だし、子供の頃から知ってるメロディじゃないですかあ。でも、いわゆる現代音楽って、メロディも何が何だかよくわかんないし、聴いててちっともゴールが見えないし、お客さんも気難しそうな人ばっかりだし、エンタメと真逆っていうか、存在自体がすごい浮世離れしてるように見えるっていうか…

A うーん、そこがかなりの誤解なんだよなァ。ゲンオンは、モーツァルトやベートーヴェンと比べると、ぼくらが生きてる時代にずっと近い音楽だし、よし脱形式的でダイナミック、かつ等身大のリアルさもあわせ持ったアグレッシブな音楽と思うべきなんだけどな。1957年からNHKラジオで放送されている「現代の音楽」は、まさにそうした日本の「ゲンオン」の殿堂なわけで、その時代の最もとんがった前衛性を凝縮した番組なんだ。しかも戦後の日本人の作曲家の質の高さは、西洋にも決して劣らない。もっともっと世界に広めるべきだし、まずは日本人が自らそれを知るべきだね。つまりさ、君、特撮とかアニメが好きなのに、ゲンオン嫌いとかおかしいわけよ。

B うっ、耳が痛いですぅ…

A じゃあ、そんなゲンオン食わず嫌いのBさんに、実際に曲を聴いてもらおうか。NHK「現代の音楽」アーカイブシリーズ第1弾、「三善晃」の作品「混声合唱と管弦楽のための「詩篇」」だ。

B はーやばい、寝ちゃったらどうしよう…

Miyoshi

NHK「現代の音楽」アーカイブシリーズ 三善晃
(♪三善晃「混声合唱と管弦楽のための「詩篇」」Tr.1~8)

A …ね。すごいっしょ?

B いや…あ~…もー、どうして最初に言ってくれないんですかああ!

A え?(笑)

B これは…寝ちゃうどころじゃないですよ~!今夜は眠れないじゃないですか…

A おやおや。目が充血してるよ?

B ……どうしよう、自分のウチ、お墓の近くなのに…なんか夜中に出たりしませんよね?

A 出るかもよ~。小さな女の子のお化けが、「花いちもんめ~、花いちもんめ~」って。

B やめてくださいよぉぉ(泣)。こんなのNHKのラジオで放送してたってマジですか?

A マジ。「現代の音楽」の放送は、日曜の18時~18時50分。土曜の真夜中に放送された時期もあったらしいね。

B ないないない!日曜の夜は一家で平和なサザ×さんでしょー!真夜中はもっとありえない!トイレに行けなくなりますよ~! 子供の頃、こんなのうっかり聴いたら、間違いなくトラウマものですね。

A アハハハ。

B でも、逆に言うと、たしかにすごいインパクトですね。西洋の宗教曲よりも、よりリアルに心を刺激されるっていうか…

A 三善の合唱曲は、基本的に、抒情的で調性を重んじた作風だったから、この大胆な「詩篇」には腰を抜かした音楽ファンも当時多かったと思うよ。

B 「はじめのはじめに」「はじめのないはじめ」「おわりのないはじめ」…各曲とも、歌詞じたいもすごくおどろおどろしいですけど、タイトルからして、なんだか哲学の問答っぽくもあるし、「後ろの正面だーれだ」みたいな、ちょっと恐ろしい童謡のような…

A 詩は、宗左近の詩集「縄文」をベースにして、三善本人が書いているんだ。

B ハァ…とりあえず、私、ちゃんとおじいちゃんとおばあちゃんを大切にしようと思いました…

A う、うーん…? その反応はちょっと謎だけど、戦争世代の経験のすごみとか、戦後の日本の音楽のスゴさを再認識したということかな?

B はい…やはりこれは、作曲者の戦争体験が影響してるわけですよね?

A 間違いなくそうだね。「詩篇」と、このアルバムに収録されているもうひとつの作品「レクィエム」は、三善の戦争観や死生観が如実に現れているといえるだろうね。でも、連続して聴くのは、ちょっといまの君にはダメージが強すぎるかな? では、次は、矢代秋雄の「ピアノ協奏曲」いってみようか。

B はひー…もう後戻りはできませんね……

(たぶんつづく

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