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2009年6月17日 (水)

ぽんこのまじめに読書変歴。

「文体」。
村上春樹さんの文章の特徴には、
多くの人が理解可能な言葉の選別があると思う。

「翻訳」。
村上春樹さんの世界を広くする作業が、
内部でも外部でも行われているように思う。
もの凄いことだと思う。

幼少の頃、読書家の父の奨めで、私は速読法の教室に通っていた。
他人の子よりも出来の悪かった私は、速読法で「文章の記憶」はできたが、
その内容を理解することは決してできなかった。
本、教科書、参考書など全て丸暗記。
しかし肝心の覚えている内容の「意味」がわからない。
本を理解すること自体ができない私にとって、
その行為は大変苦痛なものだった。

とかく「感想文を書けない」ということが問題だった。
私より周囲が深刻そうにしていた。
本気で本を読もうとした時、
人差し指で一文字一文字辿っていかなければ読めなくなっていた。
単行本を一冊読むのに半年位かかった。絶望的だ、そう感じた。

村上春樹さんの本を初めて読んだのは高校2年生の冬。
選んだ小説は「羊をめぐる冒険」だった。
いつもと同じようにたどたどしく指でなぞって読んでいたのだが、
不思議と内容を咀嚼しているような感覚を覚えたのは、この時が初めてのような気がする。
私にもキャッチできる言葉で表現されていた文体。
それでも全て読むのに4ヵ月はかかった。下巻を読む気が失せてしまうくらいだった。
ただ、その不思議な感覚になりたくて、村上さんの作品は手にするようになっていった。

軽やかな気持ちで以てして、何か飄飄と身体が動くような錯覚になってしまって、
読むことは身体を使うことだと初めて教わった。
「イメージする」ことの醍醐味をなんどもなんども味わった。
時々、その文章の持つ(時には)独特とも言えるリズムに、降参することもあった。
そして読みたい本がどしどし増えている傍ら、ぱらっと読むこともできた。

こんなことをいうのは、可笑しいと思われるが、
「本が読めた」。
そう感じるようになったことが本当にうれしかった。

あれから歳を重ねた私は、最近もまた村上さんの新作を読んでいる。
「1Q84」。自分でゆっくり読みたいと思って、今そうしている。

そして話題にもなっている、冒頭のシーンから登場する曲はこちら。

550411
ヤナーチェク:「シンフォニエッタ」

 
「シンフォニエッタがあらわしているのは、我々の時代の自由な人間、その魂の美、その喜び、またその勇気、勝利への意志である。(ヤナーチェク)」

ジョージ・オーウェルも借りてこよう~

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