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2009年1月10日 (土)

vol.02 秋と言えば芸術の秋。美術館でも行きませんか?

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(画像をクリックすると、ナクソス・ミュージック・ライブラリーの「ムソルグスキー:組曲「展覧会の絵」 ピアノ編/ラヴェルによる管弦楽編」のページが開きます。全トラックを冒頭30秒のみ無料で試聴できます。)

夏の猛暑が過ぎ、ようやくすごしやすくなる季節、秋。食欲の秋、スポーツの秋などいろいろありますが、ここはひとつ大人の趣味、芸術の秋ということで、ゆっくり絵画でも見てみましょう。

クラシック作品の中でも良く知られているロシアの作曲家ムソルグスキー(1839-1881)の「展覧会の絵」。友人の展覧会を訪れた際に、印象に残った10枚の絵からインスピレーションを受け、作曲された作品です。

プロムナードという前奏曲で始まり、この同じメロディが曲の合間に挟まれているのが特徴的です。この曲はムソルグスキー自身が歩く姿を表現したものだそうです。各曲には「古城」、「雛の踊り」、「バーバ・ヤガーの小屋」、「キエフの大門」など覚えやすいメロディが散りばめられており、絵画一枚一枚が目に浮かぶような見事な音の描写は、まさに芸術です。

この「展覧会の絵」、オリジナルはピアノ曲でいろいろな編曲があるのですが、フランスの作曲家モーリス・ラヴェル(1875-1937)が管弦楽用に編曲したものが非常に親しまれています。この巧みな編曲は、あたかもこれがオリジナルのような錯覚を与えます。トランペットのソロで始まるあのメロディ、実際耳にするのはこのラヴェル編曲版が多いのではないでしょうか。ご紹介しているアルバムにはオリジナルと管弦楽版の両方が収録されています。

ムソルグスキーを聴きながら美術館巡りというのも乙な趣味ですね。

文:yasu(ナクソス・ジャパン)

【参考音源】(ナクソス・ミュージック・ライブラリーの会員ならば、各トラックをノーカットでお聴き頂けます。)

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ムソルグスキー:組曲「展覧会の絵」(編集:スラットキン)(演奏:ナッシュヴィル交響合唱団、ナッシュヴィル交響楽団 指揮:レナード・スラットキン)

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ムソルグスキー:組曲「展覧会の絵」(編曲:ストコフスキー)(演奏:BBCフィルハーモニー管弦楽団 指揮:マティアス・バーメルト)

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ムソルグスキー:展覧会の絵(アコーディオン三重奏編)(演奏:トリオ・フラトレス)

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ムソルグスキー:展覧会の絵(トロンボーン編)(トロンボーン:クリスティアン・リンドベルイ ピアノ:ローランド・ペンティネン)

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2009年1月 1日 (木)

vol.12 An die Freude ! (歓喜に寄せて)」 - これを聴かなきゃ年越しはできない!

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(画像をクリックすると、ナクソス・ミュージック・ライブラリーの「ベートーヴェン:交響曲第9番「合唱付き」(演奏:ミネソタ管弦楽団 指揮:オスモ・ヴァンスカ)」のページが開きます。全トラック冒頭30秒のみ無料で試聴できます。)

年末の風物詩として、知らない人はいないドイツの大作曲家ベートーヴェン(1770-1827)の「第九」。毎年12月に入ると日本中いたるところで演奏会が開かれます。やっていない日はないのでは?というくらい多いです。

「第九」の日本初演は1918年。今年2008年は初演後90年という記念年なのです。2006年に公開された映画「バルトの楽園」は、当時のエピソードに基づいて作成されました。

1960年ころから年末に演奏されることが多くなったようですが、ドイツでは大晦日に演奏するという習慣があり、それを取り入れたのが始まりだそうです。「第九」という呼び方はもちろん日本だけ。「家路」のオリジナルとしても知られる、ドヴォルザーク(1841-1904)の「新世界より」(余談ですが、第4楽章の冒頭は映画「ジョーズ」のテーマにそっくりです)など、有名な交響曲第9番は他にあるにもかかわらず、ベートーヴェンの曲がすぐに結びつくところは、いかに日本人に親しまれているかが分かります。

ご紹介するヴァンスカ盤は、早めのテンポで、快調に進行する演奏。クライマックスの「歓喜の歌」も高らかに合唱が鳴り響きます。彼はフィンランド出身で、北欧の爽やかな香りが漂い、それでいて熱のこもった演奏を披露してくれます。重すぎず、軽すぎず、心地よく聴けるオススメの一枚です。

巨匠指揮者フルトヴェングラーは、この第九を何度も録音しており、ベスト盤としてしばしば取り上げられます。ヴァンスカ盤とは違った、迫真の演奏が、ドイツ魂を感じさせます。

第九を聴かなきゃ!というのは、日本人の性でしょうか。

文:yasu(ナクソス・ジャパン)

【参考音源】(ナクソスの会員でない場合は、各トラックの冒頭30秒のみ試聴できます。)

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ベートーヴェン:交響曲第9番「合唱付き」(演奏:バイロイト祝祭管弦楽団 指揮:ウィルヘルム・フルトヴェングラー)(1951)
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ドヴォルザーク:交響曲第9番 ホ短調 「新世界より」 Op. 95 (演奏:スロヴァキア・フィルハーモニー管弦楽団 指揮:スティーヴン・ガンゼンハウザー)

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vol.11 天上に響く極上のハーモニー、ア・カペラの魅力

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(画像をクリックすると、ナクソス・ミュージック・ライブラリーの「アレグリ:ミゼレーレ(演奏:タリス・スコラーズ)」のページが開きます。全トラック冒頭30秒のみ無料で試聴できます。)

クラシック音楽というと、バッハ、ベートーヴェン、モーツァルト、ブラームス、ショパン・・・と超有名どころの作曲家がまず思い浮かぶと思います。それもほとんどが器楽曲。映画やCMなどで使われるのが、オーケストラ曲やピアノ曲が多いので当然と言えば当然ですが。

そこで、一歩踏み入れて声楽曲を聴いてみてはいかがでしょう?とはいっても声楽曲にも独唱、合唱、オペラなど無数のようにあるので、どこから入ったら良いのか迷うところです。

ご紹介するのは、イタリア・ルネッサンス後期の作曲家グレゴリオ・アレグリ(1582-1652)という人物が書いた「ミゼレーレ」。

無伴奏による合唱曲で、澄みきった心洗われるハーモニーが印象的です・思わず祈りを捧げてしまいそうな感覚になります。この曲には逸話があり、14歳のモーツァルトが、一度聴いただけですべての音を忠実に楽譜に再現したというエピソードが良く知られています。これによってアレグリの名が広まりました。また1981年公開の映画「炎のランナー」でも使用され、国際的に知られるようになりました。現在でもイタリアのシスティーナ礼拝堂の聖務週間で定期的に歌われている伝統ある曲です。

いきなりオペラは重すぎる、かといって独唱じゃ物足りないというのなら、オススメの1曲。合唱の魅力も味わえて気分も安らぐ、一石二鳥です。

文:yasu(ナクソス・ジャパン)

【参考音源】(ナクソスの会員でない場合は、各トラックの冒頭30秒のみ試聴できます。)

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モーツァルト:レクイエム/アヴェ・ヴェルム・コルプス(演奏:セント・クレメンティ・コンサート 指揮:ランドール・スワンソン)
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オペラ A to Z

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vol.10 これ一枚で春夏秋冬、一年中楽しめる。超有名曲!

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(画像をクリックすると、ナクソス・ミュージック・ライブラリーの「ヴィヴァルディ:ヴァイオリン協奏曲集「四季」(ヴァイオリン:フェリックス・アーヨ 演奏:イ・ムジチ合奏団)」のページが開きます。全トラックを冒頭30秒のみ無料で試聴できます。)

いかにも春の訪れを告げるような、爽やかな雰囲気で始まるヴィヴァルディ(1678-1741)の「四季」。

全4曲からなる協奏曲集で、春の小鳥のさえずり、夏の嵐、秋の収穫、冬の凍てつく寒さ、など春夏秋冬を見事に描写した名作です。そのような様々な表情を持っている作品なのでBGM、CM、映画とあらゆる場面で使用されており、特に映画に関しては50以上の作品で用いられているのほどの人気曲。「ヴィヴァルディ」=「四季」という方程式が成り立つくらい親しまれています。

ご紹介する演奏は、この「四季」ブームの火付け役である「イ・ムジチ合奏団」のアルバムです。この団体はソリストを代え何度か録音していますが、初代ソリストであるフェリックス・アーヨ盤がレコード史上最も有名な演奏でありイ・ムジチ合奏団の代表的名盤となっています。均整のとれたスタンダードな演奏で、聴きやすさは抜群です。

近年リリースされている録音は、アグレッシヴで個性的な演奏が多いのですが、「イ・ムジチ」のオーソドックスな演奏は気分も落ち着きます。季節の節目に聴くのも、気分転換に良いのではないでしょうか。

(*この音源はモノラル録音ですが、歴史的価値の高い名盤であるため、敢えてご紹介させていただきました)

文:yasu(ナクソス・ジャパン)

【参考音源】(ナクソスの会員でない場合は、各トラックの冒頭30秒のみ試聴できます。)

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ヴィヴァルディ:ヴァイオリン協奏曲集「四季」(ヴァイオリン:ジュリアーノ・カルミニョーラ 演奏:ソナトーリ・デ・ラ・ジョイオーサ・マルカ)

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vol.09 誰もが憧れる宇宙旅行、その夢はここから始まった。

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(画像をクリックすると、ナクソス・ミュージック・ライブラリーの「R. シュトラウス:交響詩「ツァラトゥストラはかく語りき」/ホルスト:組曲「惑星」(オルガン:マーシャル 演奏:ダラス交響楽団 指揮:リットン)」のページが開きます。全トラックを冒頭30秒のみ無料で試聴できます。)

冒頭のトランペットによるファンファーレ。一度聴いたら耳から離れないメロディと迫力のサウンド。

1968年に公開された映画「2001年宇宙の旅」のオープニングで効果的に使われたのはドイツのリヒャルト・シュトラウス(1864-1949)作曲の交響詩「ツァラトゥストラはかく語りき」です。

この作品はドイツの哲学者フリードリヒ・ニーチェの後期思想を代表する著作にインスピレーションを受けて書かれたものですが、この映画に使われたことによって、「宇宙の音楽」というイメージが強くなっています。使われていたのは冒頭だけなのですが、実際には30分に及ぶ大作で、全曲を聴き通してみると冒頭だけでなく、曲全体が宇宙を彷彿とさせるファンタジーに溢れています。

この映画には他にヨハン・シュトラウス2世(1825-1899)の「美しく青きドナウ」、ハチャトゥリアン(1903-1978)の「ガイーヌ」、リゲティ(1923-2006)の「レクイエム」などの音楽が使われています。このアルバムにはうれしいことに、宇宙そのものにインスピレーションを受け作曲された、ホルストの「惑星」がカップリングされています。一緒に聞けば、宇宙の中に入り浸りです。

文:yasu(ナクソス・ジャパン)

【参考音源】(ナクソスの会員でない場合は、各トラックの冒頭30秒のみ試聴できます。)

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ヨハン・シュトラウス2世:美しく青きドナウ(演奏:ウィーン交響楽団 指揮:ヤコフ・クライツベルク)
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ハチャトゥリアン:ガイーヌ(演奏:サンクトペテルブルグ交響楽団 指揮:アンドレイ・アニハーノフ)
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リゲティ:レクイエム(演奏:バイエルン放送合唱団、フランクフルト放送交響楽団 指揮:ミヒャエル・ギーレン)

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vol.08 ゴジラ登場!

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(画像をクリックすると、ナクソス・ミュージック・ライブラリーの「伊福部昭:SF交響ファンタジー第1番(演奏:ロシア・フィルハーモニー管弦楽団 指揮:ドミートリー・ヤブロンスキー)」のページが開きます。全トラックを冒頭30秒のみ無料で試聴できます。)

あのどっしりとした足踏みで次々と街を破壊し、日本中を恐怖に陥れた体長50メートルの巨大な怪獣。

1954年、ビキニ湾の核実験によっておきた第5福竜丸事件をきっかけに作成された、日本の特撮怪獣映画の代表「ゴジラ」。第1作から半世紀以上経っていますが、これまでに30近いシリーズが公開されており、ゲームにもなっているほどの人気作品です。

あの巨大なキャラも印象的ですが、なんといってもあの低音がズシズシ響く、ゴジラ登場のテーマ曲が耳に残っていると思います。この印象的な音楽を作曲したのは、日本音楽界の重鎮、伊福部昭(1914-2006)。曲調はシンプルで民族的なものが多く、とても耳に残りやすい作品を多く残しています。彼はオスティナートと呼ばれる、リズムを反復させる形式にこだわりを持っており、その特徴が顕著に表れているのが、このゴジラのテーマ曲「SF交響ファンタジー第1番」。重い足踏みを表現した低音が曲全体を通して鳴っています。このしつこいようなリズムが何とも言えず、頭の片隅でなんとなく響いてしまいます。オスティナートという言葉が「しつこい、執拗な」という意味を持っているのにも納得できます。

子供のころに思い描いていたSFの世界が、走馬灯のように蘇ってきます。日本の街を破壊していても、ゴジラはみんなのヒーローなのです。

文:yasu(ナクソス・ジャパン)

【参考音源】(ナクソスの会員でない場合は、各トラックの冒頭30秒のみ試聴できます。)

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伊福部昭:交響譚詩(演奏:マルメ交響楽団/指揮:広上淳一)

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vol.07 街角、CM、テレビ・・・日常で知らずしらずのうちに耳に入ってくるあのメロディ

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(画像をクリックすると、ナクソス・ミュージック・ライブラリーの「「静寂」-静寂のクラシック名曲集」のページが開きます。全トラックを冒頭30秒のみ無料で試聴できます。)

曲名は知らなくてもなんとなく頭に残って、無意識に口ずさんでしまうあの曲。お店のBGM、CM、ドラマの挿入曲・・・とたくさんのメディアで使用されているクラシックの名曲の数は人知れず。

ここでご紹介するアルバムには、ゆったりとした、心地よい雰囲気の珠玉の名曲がたくさん詰まっています。タイトル通り、日々の喧騒から逃れ、癒やしのひと時を過ごすのに最適な一枚です。

パッヘルベル(1653-1706)のカノン、J.S. バッハ(1685-1750)の「G線上のアリア」などは使用される回数も多く、ほとんどの人が聞いたことがあるでしょう。カノンは「鬼火」、「ジェラシー」、「ストラディヴァリ」、「沈黙のジェラシー」など外国映画にも頻繁に使われていました。

それ以外にも、マスネ(1842-1912)の「タイスの瞑想曲」、ボッケリーニ(1743-1805)の「メヌエット」、サン=サーンス(1835-1921)の「白鳥」、ラフマニノフ(1873-1943)の「ヴァカリーズ」など、ふと耳にしている作品が多数収録されています。昨今では、CM やカバー曲としていろいろな形にアレンジされているので、違った雰囲気でメロディが印象に残っているかもしれません。

文:yasu(ナクソス・ジャパン)

【参考音源】(ナクソスの会員でない場合は、各トラックの冒頭30秒のみ試聴できます。)

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パッヘルベル:オルガン作品集(オルガン:ヴォルフガング・リュプザム)

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vol.06 運動会、フィギュア、新体操・・・巷で大人気!

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(画像をクリックすると、ナクソス・ミュージック・ライブラリーの「ハチャトゥリアン:ガイーヌ - 剣の舞/仮面舞踏会 - ワルツ」のページが開きます。全トラックを冒頭30秒のみ無料で試聴できます。)

あの急かすようなノリの良いテンポ、聴くだけで興奮してしまう派手な音楽。

アルメニアの作曲家ハチャトゥリアン(1903-1978)が書いた「剣の舞」は、秋の風物詩である運動会の昔ながらの定番BGM(他に有名な曲としてはカバレフスキーの「道化師」があります)として、最近では新体操五輪日本代表「フェアリー・ジャパン」などが使用する等、耳にする機会が多くなってきました。中学、高校などで吹奏楽を経験した方には、顔を赤くして息切れしながら演奏した懐かしいレパートリーなのではないでしょうか。

この曲はジャズ、ロック、ヘヴィメタル、パンクなどさまざまなジャンルのアーティストがカバーするなど、クラシックの域を超えた人気を誇っています。余談ですが、アメリカのプロホッケー・チーム、バッファロー・セイバーズは、「剣の舞」をチームのテーマ曲としているそうです。

もうひとつの仮面舞踏会の「ワルツ」は、フィギュア・スケートの女王浅田真央が、シーズン・プログラムで使用する作品として話題になっています。キリンビール「円熟」のCMでも使用されており、これまた良く耳にする曲です。重苦しい雰囲気で始まる意味深な音楽ですが、一度聴いたらその旋律は頭から離れません。

おまけといってはなんですが、仮面舞踏会の最後の曲「ギャロップ」は、「ワルツ」とは正反対の気分も晴れるノリの良い作品。これも運動会にはぴったりですね。

文:yasu(ナクソス・ジャパン)

【参考音源】(ナクソスの会員でない場合は、各トラックの冒頭30秒のみ試聴できます。)

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カバレフスキー:「道化師」 - ギャロップ(演奏:モスクワ交響楽団 指揮:イェルヴァコフ)

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vol.05 「魅惑」のメロディ、天才が残した最高傑作。

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(画像をクリックすると、ナクソス・ミュージック・ライブラリーの「クラリネット協奏曲 イ長調/クラリネット五重奏曲 イ長調(クラリネット:シフリン)」のページが開きます。全トラックを冒頭30秒のみ無料で試聴できます。)

天才モーツァルト(1756-1791)が残した生涯最後の協奏曲にして、不滅の名作である「クラリネット協奏曲」。

亡くなるわずか2か月前に作曲された作品で、自らの死期を悟ったかのような澄み切った調べは、クラリネットの甘美な音色とともに、彼の音楽の真髄が滲み出ているかのようです。彼の白鳥の歌のようにも聞こえます。実際にモーツァルトは、すでに病魔に冒されていました。

名ジャズ・クラリネット奏者、ベニー・グッドマンの半生を描いた映画「ベニー・グッドマン物語」でも全楽章が使用されていたので、そこでこの曲を聴いた方もいるのではないでしょうか。

クラリネットは高音と低音で音の膨らみが違い、高音になるほど細く明るい感じの音となり、低音になるほど太く暗い感じのする楽器で、モーツァルトはこの特性を余すことなく引き出し、この名作を残しました。クラリネットの音の魅力を実感するのにこれほど最適な作品はないでしょう。

モーツァルトはこのクラリネットという楽器をこよなく愛していました。 協奏曲ともう一つクラリネット五重奏曲という名曲を残しており、協奏曲と並ぶ人気を誇っています。しかしながら、クラリネットのための作品はこの2つのみなのです。理由はわかっていませんが、それだけにこの2作品には、モーツァルトが思い描いたクラリネットの最高の形を垣間見ることができます。

聴くほどに魅了される感情的な旋律は、心も安らぎます。

文:yasu(ナクソス・ジャパン)

【参考音源】(ナクソスの会員でない場合は、各トラックの冒頭30秒のみ試聴できます。)

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ベニー・グッドマン:シング・ミー・ア・スィング・ソング (1935-1936)

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vol.04 ピアノの詩人と呼ばれたロマンティスト、その名曲の数々

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(画像をクリックすると、ナクソス・ミュージック・ライブラリーの「ショパン:ピアノ名曲集(ビレット)」のページが開きます。全トラックを冒頭30秒のみ無料で試聴できます。)

わずか39歳という若さで亡くなってしまった、ピアノの詩人と呼ばれたポーランドの作曲家、フレデリック・ショパン(1810-1849)。生涯に残したほとんどの作品がピアノ曲で、そのすべてが美しい旋律に満ち溢れています。メディアで使用される頻度も高く、どこかしらで耳にしている曲も多いと思います。

ご紹介するアルバムには、そのような名曲がたくさん詰まっています。例えば、雨が降るさまを描写した前奏曲第15番「雨だれ」。映画「さびしんぼう」やドラマ「101回目のプロポーズ」で使用されたエチュード第3番「別れの曲」。この曲は、ショパン自身が「これほど美しい旋律を書いたことはない」と言った程の名曲です。その他、「未完成交響楽」や「シャイン」で使われた「英雄ポロネーズ」、子犬が無邪気に駆け回る様子を表現した「子犬のワルツ」など、ふと耳にしている曲があるはずです。

余談ですが、「太田胃散」のCMの曲は、ショパンの前奏曲イ長調第7番で、なんでも「イ長」と「胃腸」をかけたんだとか。あいにく、このアルバムには収録されていません。あしからず。

ロマンティックなピアノ曲を聴きたいと思った時には、おすすめの作曲家であり、ショパンの作風を知るのにも格好の一枚です。


文:yasu(ナクソス・ジャパン)

【参考音源】(ナクソス・ミュージック・ライブラリーの会員ならば、各トラックをノーカットでお聴き頂けます。)

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ショパン:前奏曲集第7番イ長調(演奏:ラーンキ)

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クラシック漫遊ガイド(3)最後の一曲~3つの第九

1年の終わりにベートーヴェンの第九。でも、他の作曲家の9番目の交響曲も、様々な「終わり」の魅力を湛えています。

かつては、師走(12月)ともなるとクラシックのコンサートはベートーヴェンの「第九」(正確には、交響曲第9番ニ短調「合唱付」)一色となり、ほとんど日本の年末の風物詩になっていた。

なぜ「日本では年末というと第九なのか?」というのは諸説あるが、この曲に何となく「これでおしまい」的な千秋楽っぽいイメージがあるのは確かだ。

ちなみに、交響曲…というのは、本来オーケストラのみによる純器楽作品で、通常4つの楽章(起・承・転・結…のようなものだ)から出来ている30分から1時間ほどの音楽。これがクラシック音楽の最高峰に君臨しているのは、一にも二にもベートーヴェンが書いた9つの交響曲のせいである。
その最後(9番め)の交響曲にして、もっとも規模編成が巨大(なにしろ大オーケストラに独唱者4人と大合唱が付く!)で、なおかつ演奏時間も1時間半近いという大作がこの「第九」。まさに彼の音楽と人生の集大成的な巨作であり、これは1年の計である最後の月「12月」にふさわしい!というわけだ。

曲は、第1楽章:アレグロ、第2楽章:スケルツォ、第3楽章:アダージョと、ここまででもたっぷり1時間近い大曲がオーケストラのみによって演奏され、最後の最後にバリトン独唱が音頭を取って大合唱が登場し、宇宙を抱擁するかのような壮大な「歓喜の歌」を歌い始める。

この(さんざん待たされた挙げ句の)「待ってました!」的なカタルシスが何と言ってもこの曲の醍醐味だろう。
だから、前の3つの楽章をすっぽかしてフィナーレだけつまみ食いしては、満足度も半減する。ここは是非全曲を通して聴いてみよう。闇の中から光が差すように「あのメロディ」が聞こえてくる、そんな感動に出会えるはずだ。

01_3年末の「第9」演奏会の数々は、アマチュア合唱団で歌う人たちに最高の音楽体験を提供する場にもなっている。
ベートーヴェン「交響曲第9番」演奏風景
出典:「ローマ教皇ベネディクト16世のためのコンサート」
マリス・ヤンソンス指揮バイエルン放送交響楽団
(ARTHAUS MUSIC DVD 101 457)
c2008 Naxos Right International Ltd

このベートーヴェンの伝説的な傑作以降、クラシック音楽界では誰からともなく「交響曲は9つまで」という奇妙なジンクスが囁かれるようになった。
そのジンクス通り9つを残し、書き上げた直後亡くなった伝説の男が、19世紀末のウィーンで活躍した作曲家グスタフ・マーラー。彼は20代後半から交響曲に挑み続け、50歳に近づいた頃、ついに8つまで書きあげた。

しかし、ここで「交響曲は9つまで」のジンクスの壁にぶち当たって悩み、まず番号を付けない歌曲集のような交響曲(大地の歌)を書き、それに続いて、第9番、第10番と続けざまに書いてジンクスをかわそうとした。
…のだが、なんと9番を書き上げたところで、50歳になりたての若さで急死してしまう。

そのせいか、マーラーが最後に書き上げたこの交響曲は(ベートーヴェンのように合唱こそ付いていないものの)、どこか不思議な諦観に満ちた「これでさよなら」的な奥深さをたたえている。

全4楽章で1時間半近い大作だが、冒頭の第1楽章が静かに呟くように始まり、まるで人生すべてを回想し、さまざまな思いに胸をふさがれるような音楽を滔々と語りまくった挙げ句、最後はまさに消え入るように空の彼方に消えてゆくかのように終わるのだから(涙もろい聴き手は)もうたまらない。

大の男が(青春や恋の思い出や、人生の様々な夢や挫折を思い浮かべながら)あられもなく泣き崩れるかのようなこの交響曲は、ベートーヴェンのような「前向き」さはなく、限りなく「後ろ向き」な音楽。しかし、人生の年輪を重ねた人間だけに分かる「人生の哀愁」を深々と湛えた逸品と言えるだろう。

02_2マーラーは、オーストリア郊外の湖岸に建てた山荘に籠って作曲を行った。
ウィーンの歌劇場の音楽監督であったマーラーが作曲に割ける時間は限られていたが、その中から長大な交響曲を次々に生み出していったことは驚くに値する

オーストリアの山村風景
出典:A Musial Journey AUSTRALIA (Naxos DVD 2 .110533)
(c)2008 Naxos Right International Ltd 

そして、もうひとつ「人生最後の交響曲」として忘れてならない第9を残したのが、マーラーの師匠筋にあたるウィーンの作曲家アントン・ブルックナーだ。

彼の場合は、最初に交響曲を書いたのが40歳すぎてから、というスロー・スターター。それでも、地道にこつこつと数年に1曲のペースで書き続け、70歳を超えてとうとう「第9番」に到達した。
しかし、彼の場合も、なんと4つの楽章のうち3つまでを書き上げたところで亡くなってしまう。第九のジンクス恐るべしである。

ベートーヴェンのような才気走った疾走する天才ではなく、かと言ってマーラーのように自意識過剰で妄想癖のある悩める天才でもなく、ブルックナーはどこか愚直で野暮ったい。
ところが、「どっこいしょ」「うんとこしょ」と一歩一歩地道に煉瓦を積み上げていって、最終的には大伽藍を作り上げてしまう。まさに、大器晩成(老成)型の巨匠の代表格と言えるだろう。

その最後の交響曲「第9番」は、(もう少し彼が長生きしていたらあるいはベートーヴェンなみに大合唱の付いた壮大なフィナーレを書いたかも知れないが)、結局3つの楽章からなる「未完成交響曲」として残された。

とは言っても、演奏時間1時間はたっぷりある大作。まるで神を目前に見たかのような威厳と恐ろしさと敬虔さの入り交じった独特の第1楽章に始まり、軽やかな(しかし、どこかドスの利いた)スケルツォを挟んで、圧倒的な力感をもった第3楽章のアダージョがまるで世界の終焉のような究極の高みに聴き手を誘う。

昔から思っていたのだが、1年の終わりには確かにベートーヴェンの第9がふさわしい。終わりは終わりなのだが、新しい未来を感じさせる。

でも、人生の終わりにさしかかるとマーラーの第9が、どこか空の彼方から聞こえてくるような気がしてならない。

そして、世界の終末には・・・おそらくブルックナーの第9が地の底から聞こえてくる。・・・そんな気がする。

= 今月のお勧めアルバム =

画像をクリックすると、NAXOS MUSIC LIBRARY の各アルバムのページが開き、それぞれのアルバムは、全曲を冒頭30秒のみ無料試聴ですることができます。

クラシック漫遊ガイド(4)演奏はナンバーワンよりオンリーワン

同じ曲でも、録音時期や音質、演奏者のキャラクターなど様々な要素で演奏が異なり、聴き比べができるのもクラシックの楽しみのひとつです。 (編)

クラシック音楽を聴き始めた頃、一番気になったのは、同じ曲でも「名演奏」とか「名盤」があるらしいということだ。

私が学生の頃、LPレコード1枚が2,000円前後。1枚買えばほぼお小遣いひと月分がふっとんだから、例えばベルリオーズの「幻想交響曲」などを聴こうと思っても、レコード店に数種類並ぶうちのどの1枚を選ぶのかは、かなり頭を悩ませる問題だった。

それはCD時代になった現在でも変わらない。選びに選んだ挙げ句買った1枚が「名盤100選」などに載っていれば誰でも嬉しいが、時には「全然ダメ」という評価だったりしてちょっとガッカリ。クラシック・マニアはその繰り返しである。

それにしても、クラシックって、そんなに指揮者や演奏家によって音楽が変わるのだろうか?

その答えは微妙だ。確かに曲によって「圧倒的な(あるいは独創的な)名演」というのはある。だから、そういうものに出会うと、「演奏でこうまで違うのか」と思うことがある。
ただ、所詮オーケストラはオーケストラ、ピアノはピアノだから、普通の演奏でも、ジョン・レノンが歌った歌を森進一が歌う…というほど違うわけではない。

もし聴いてすぐ分かる違いがあるとしたら、まず音質だ。ワルターの戦前のモノラル録音(1930年代)か、カラヤンの時代のステレオ録音(1960年代)か、今月新譜のデジタル録音(2000年代)かは、聴けばまず分かる。

公平に見れば、音質が良い方がいい。それは確かだ。だからクラシックは、50年前の演奏がどんなに名盤の誉れが高くても、毎月新録音による新譜が出るわけなのだ。

01_4 「ナクソス・ミュージック・ライブラリー」(NML)で、ベートーヴェンの「交響曲第5番」を検索した時の表示結果。歴史的録音から最新の録音まで、またオーソドックスな演奏から珍演・奇演(?)まで、同じ曲で40種類ほどの音源を聴くことができる。
じゃあ、音質以外はどんな演奏も同じなのか?というと、そうではないから面白い。演奏家による演奏の違いは歴然と「ある」のである。
                              
                                                                                                      
なにしろクラシック音楽の場合は、100年も200年も前に書かれた音楽。例えば、楽譜に「早いテンポで」と書いてあっても、200年前(日本で言えば江戸時代!)の「早い」と、現代の「早い」が同じのはずもない。

となると、楽譜に書いてあるままのテンポではなく、現代風に「早め」に演奏するのがベストなのか、あるいは書いた時代のテンポをあくまでも尊重して、現代で聴けば「少しゆっくりめ」に弾くのがベストなのか?。これは演奏家の「解釈」でかなり差が出てくることになる。

例えば、ロミオとジュリエットのような悲恋物語を演じるのでも、年季の入った大女優が厚化粧で飾り付きの華やかなドレスを着て朗々と声を張り上げれば、重厚でロマンの香りたっぷりな舞台になる。

しかしこれを、若い女優がナチュラルメイクでシンプルな衣装を着て現代口調で演じたとしたら、かなり違った舞台になるはずだ。演奏も同じこと。同じ物語でも「解釈」次第でずいぶん雰囲気が変わるのである。

先にちょっと話が出たベルリオーズの「幻想交響曲」なら、飾り気のないスマートさを前面に出すノリントンのステレオ盤と、昔懐かしロマンの香り漂うワルターによるモノラル盤などを聞き比べてみると分かりやすいかも知れない。

あるいは、ショパンなら、往年のコルトールビンシュタインの歴史的な演奏と、最近のビレットや中国のイン・シェンゾンの演奏などはどうだろう。どちらが好みかは、もちろん聴く「あなた」が決めることだ。

もうひとつ、今、「ノリントンの」とか「ルビンシュタインの」などと書いたように、演奏者自身のキャラクターも重要なポイントになる。
ワルツはドレス姿の西洋美人が似合うけれど、日本舞踊を踊るなら着物姿の日本人女性の方が似合う。同じように、ショパンなら同じポーランド出身のピアニストの方が(雰囲気的に)合いそうな「気がする」のが人情。

だから、ベートーヴェンやブラームスなどドイツ系の音楽は、ドイツ人指揮者やドイツのオーケストラが。チャイコフスキーやラフマニノフやショスタコーヴィチなら、ロシア系のピアニストや指揮者が「民族的」にやはり合いそうな「気がする」。

そんなわけで、同じ演奏なら美女やイケメン演奏家が弾いている方がいい…というのも、あながちミーハー的な嗜好と切り捨てがたい。
演奏家のキャラクターは、その出身国の伝統とその国の気質、そしてルックスや雰囲気と相まって、音楽を聴く上で結構大きなポイントとなるのは否定しがたい事実だからだ。
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シャロン・ベザリー(フルーティスト)                               フレディ・ケンプ(ピアニスト)

演奏家のビジュアルを強調したCDジャケット。
クラシックの世界でもこのような売り出し方は今や珍しくなくなったが、勿論彼ら、彼女らの実力も一級品である。
[※ジャケットをクリックすると、各トラックの冒頭30秒のみ試聴できます。]

ただ、「民族的」ということについては、ことはそう単純ではない。特に現代では、ドイツのオーケストラと言っても、指揮者がイギリス人でコンサートマスターがイタリア人、人気ソリストが日本人などと、世界中から腕利きが集まっている国連なみの例が極めて多い。逆に日本の演奏家が世界的なレベルでモーツァルトやバッハを演奏することだってあるからだ。

なにしろ時代は21世紀。もはやヨーロッパ人だけが西洋クラシック音楽を占有する時代ではない。日本人がイギリスのロックを歌い、アメリカ人がフランスのシャンソンを歌い、中国人がポーランドのショパンを弾き、イギリス人が日本の交響曲を演奏する。そんな時代のクラシック音楽を「発見」してみるのもまた一興。

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c2008 Naxos Right International Ltd

中国のヴァイオリニスト、楊天堝と、ドイツのピアニスト、マルクス・ハドゥッラの共演風景。
曲:サラサーテ「ハバネラ」
出典:Virtuoso Music of the 19th Century (Naxos DVD 2 .110227)

唯一の名演を探すのではない。心の琴線に触れる色々な演奏に出会うことこそが音楽を聴く楽しみなのである。ほら、歌でも言うではないか。「ナンバーワンよりオンリーワン」と。
   
= 今月のお勧めアルバム =

画像をクリックすると、NAXOS MUSIC LIBRARY の各アルバムのページが開き、それぞれのアルバムは、全曲を冒頭30秒のみ無料で聴くことができます。











vol.01 寝つけない夜、快適な睡眠へ誘う…

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(画像をクリックすると、ナクソス・ミュージック・ライブラリーの「J.S. バッハ:ゴルトベルク変奏曲 BWV 988 (グレン・グールド)(1955年)」のページが開きます。全トラックを冒頭30秒のみ無料で試聴できます。)

学校の音楽室に必ずと言ってよいほど飾られていた肖像画の人物、ドイツの作曲家ヨハン・ゼバスティアン・バッハ(1685-1750)。彼が残した膨大な作品の中でも、最も親しまれている一曲が「ゴルトベルク変奏曲」です。

この曲には有名な逸話があります。バッハが仕えていたカイザーリンク伯爵は、毎晩不眠に悩まされていました。そこで伯爵はバッハに「眠れない夜の気分をいくらかでも引き立てるような、穏やかで、しかもどこか陽気な感じの曲」を書いてほしいと依頼。その完成した曲を、伯爵のもとに勤めていた弟子が演奏します。それを最初に演奏した弟子の名が「ゴルトベルク」でした。そんな経緯で誕生したのが『アリア(主題)と30の変奏曲「ゴルトベルク変奏曲」-愛好家の心の慰めのために-』なのです。

有名な作品なだけに、録音の数は300を超えます。その録音の中で不動の人気を誇るのが、20世紀の不世出のピアニスト、グレン・グールド(1932-1982)の1955年盤。50年以上経った現在でも、その人気は薄れることがありません。この録音は彼のデビュー盤でもあり、ゴルトベルク変奏曲が有名になったのも、この録音があってのことでした。彼は音楽ドキュメンタリーなどにも度々とり挙げられ、奇人ピアニストとして知られていますが、バッハ演奏における傾倒ぶりは並ぶものはいないほどです。そして彼の最後の録音も、奇しくもこの「ゴルトベルク」なのです。

この曲には色々な編曲で録音されており、弦楽三重奏、オルガン、アコーディオン、ツィンバロン(ハンガリーの民族楽器)を使ったものなど様々。同じ曲でも楽器が変わると、こうも雰囲気が変わるんです。心地良い眠りが待っています。

文:yasu(ナクソス・ジャパン)
【参考音源】(ナクソス・ミュージック・ライブラリーの会員ならば、各トラックをノーカットでお聴き頂けます。)

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BIS-CD-819 J.S. バッハ:ゴルトベルク変奏曲 BWV 988(鈴木雅明)(チェンバロ)

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CAP21695 J.S. バッハ:ゴルトベルク変奏曲 BWV 988 (弦楽三重奏版)(トリオ・シリアクス=ペーション=ライティネン)

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OC625 J.S. バッハ:ゴルトベルク変奏曲 BWV 988 (オルガン編)(アルブレヒト)

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ABCD191 J.S. バッハ:ゴルトベルク変奏曲 BWV 988(アコーディオン編)(ヴァイリネン)

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HCD31764 J.S. バッハ:ゴルトベルク変奏曲(2台のツィンバロン編)

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vol.24 連載最終回を飾るのは、大先生の美しき協奏曲

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(画像をクリックすると、ナクソス・ミュージック・ライブラリーの「吉松隆:ピアノ協奏曲「メモ・フローラ」/鳥は静かに.../夢色モビール/他(ピアノ:田部京子 演奏:マンチェスター・カメラータ 指揮:藤岡幸夫)」のページが開きます。全トラック冒頭30秒のみ無料で試聴できます。)

週刊「あそこで聞いたクラシック」が、ついに最終回を迎えてしまいました。

半年にわたり、懐かしの映画、CM、テレビなどのメディアで、なんとなく耳にしたことのある、名曲の数々をご紹介してまいりました。いかがだったでしょう。最終回の今回は、同時進行で連載していた「ネットDE豪遊クラシック」の筆者である、吉松隆氏の作品をご紹介します。
1997年に作曲されたピアノ協奏曲「メモ・フローラ」(メモ・フローラとは「花(フローラ)についての覚え書き(メモ)」という意味です)は、モーツァルトの協奏曲と同じ編成で書かれており、FLOWER(花)、PETALS(花びら)、BLOOM(花)の3楽章からなる作品です。

現代音楽とはかけ離れた、ロマンティシズムに溢れた作品であり、メルヘンの世界が目の前に広がるような、幻想的なメロディが散りばめられています。第1楽章の吐息のような切ないピアノ、第3楽章の、軽快なリズムで楽しく踊るポップなピアノは、別世界へと引き込まれてしまいます。

このアルバムには、他にも魅力的な作品が収録されており、いずれもロマンティックで美しい作品です。個人的にオススメなのが「夢色モビールII」です。独奏楽器(ここではオーボエ)、ハープと弦楽アンサンブルによる作品で、ハープの分散和音に乗る、オーボエのメロディは、まさに夢心地。夜中にじっくり聴きたい1曲です。

吉松氏の作品の中で、外すことができないのがサクソフォンのための作品です。日本屈指のサクソフォン奏者須川展也氏のために書かれた、「サイバーバード協奏曲」「アルビレオ・モード」「ファジィバード・ソナタ」は、サクソフォン奏者ならずとも必聴です。

文:yasu(ナクソス・ジャパン)

【参考音源】(ナクソス・ミュージック・ライブラリーの会員ならば、各トラックをノーカットでお聴きいただけます。ナクソスの会員でない場合は、各トラックの冒頭30秒のみ試聴できます。)

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吉松隆:サイバーバード協奏曲(サクソフォン:須川展也 演奏:BBCフィルハーモニー交響楽団 指揮:藤岡幸夫)

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吉松隆:サクソフォン協奏曲「アルビレオ・モード」(サクソフォン:須川展也 演奏:BBCフィルハーモニー交響楽団 指揮:佐渡裕)

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吉松隆:ファジィバード・ソナタ(サクソフォン:ロブ・バックランド ピアノ:ピーター・ローソン)

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vol.23 壮大すぎる、大オーケストラ・サウンド!

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(画像をクリックすると、ナクソス・ミュージック・ライブラリーの「レスピーギ:ローマ三部作(演奏:ロンドン・フィルハーモニー管弦楽団 指揮:エンリケ・バティス)」のページが開きます。全トラック冒頭30秒のみ無料で試聴できます。)

イタリア・ボローニャに生まれた作曲家、オットリーノ・レスピーギ(1879-1936)が残した、最大傑作である「ローマ三部作」。

この作曲家の名前を聞いて、学生時代に吹奏楽をやっていた方は、少なからず胸が騒ぐのではないでしょうか。三部作のうち、「ローマの松」と「ローマの祭り」は、吹奏楽の世界でも世代を問わず、人気のある作品です。録音が少ない「シバの女王ベルキス」も定番の曲です。

なぜそれほどまでに人気があるのかというと、レスピーギという作曲家は管弦楽のスペシャリストで、壮絶な大サウンドに特徴があります。熱く盛り上がる吹奏楽には、持ってこいのレパートリーなのです。ご紹介するアルバムは、格式高きイギリスの名門オーケストラの演奏ですが、指揮者がラテン系というのもあり、スゴイことになっています。特に「ローマの松の第4楽章」をお勧めします。

このような、壮大な作品が多いのですが、「リュートのための古風な舞曲とアリア」という癒やし系の音楽も書いています。この中の「シチリアーナ」はCMなどにも使われている名曲です。

文:yasu(ナクソス・ジャパン)

【参考音源】(ナクソス・ミュージック・ライブラリーの会員ならば、各トラックをノーカットでお聴きいただけます。ナクソスの会員でない場合は、各トラックの冒頭30秒のみ試聴できます。)

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レスピーギ:「シバの女王・ベルキス」組曲(演奏:フィルハーモニア管弦楽団 指揮:ジェフリー・サイモン)

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レスピーギ:リュートのための古風な舞曲とアリア(演奏:CBCバンクーバー管弦楽団 指揮:マリオ・ベルナルディ)

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vol.22 愛妻に捧げる夜想曲

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(画像をクリックすると、ナクソス・ミュージック・ライブラリーの「ボロディン:弦楽四重奏曲第1番, 第2番(ボロディン四重奏団)」のページが開きます。全トラック冒頭30秒のみ無料で試聴できます。)

ロシアの作曲家アレクサンドル・ボルフリエヴィチ・ボロディン(1833-1887)が残した2つの弦楽四重奏曲。

弦楽四重奏曲(ヴァイオリン2本、ヴィオラ、チェロ)の中でも、ボロディンの第2番は名曲中の名曲です。第3楽章、一般的に「夜想曲」と呼ばれる楽章の持つメロディは、クラシック音楽史上、最も美しいメロディといっても過言ではありません。

この作品は、ボロディンが愛する妻へ贈ったラブソングなのです。1861年に告白をし、その20年後の1881年にこの弦楽四重奏曲を捧げています。第3楽章の中間部のヴァイオリンとチェロの掛け合いは、まさに2人の愛の会話。美しすぎます。病気の妻に付き添う、ボロディンの姿が目に浮かびます。

この曲は大抵オリジナルのまま演奏されるのですが、プリムローズという人物が、ヴィオラとピアノ用に編曲しており、これがすばらしく良いのです。ぜひ聴いて頂きたいです。ボロディンの作品は、この曲が抜きんでて有名ですが、「だったん人の踊り」という作品は、名前は知らなくとも、聴いたことがあるのではないでしょうか。

この「夜想曲」は「007 リビング・デイライツ」、「ボーン・ダディ」、「ゴッドファーザーPRAT3」などの映画にも使われていました。そのほか、CMなどにもよく使われています。

文:yasu(ナクソス・ジャパン)

【参考音源】(ナクソス・ミュージック・ライブラリーの会員ならば、各トラックをノーカットでお聴きいただけます。ナクソスの会員でない場合は、各トラックの冒頭30秒のみ試聴できます。)

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ボロディン:弦楽四重奏曲第2番 第3楽章「夜想曲」(ヴィオラ:ローベルト・ケーニッヒ ピアノ:ロベルト・ディアス)

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ボロディン:だったん人の踊り(合唱:ボリジョイ歌劇上合唱団 演奏:ボリジョイ歌劇場管弦楽団 指揮:アレクサンドル・ヴェデルニコフ)

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vol.21 映画音楽史上、不滅の名曲

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(画像をクリックすると、ナクソス・ミュージック・ライブラリーの「ナイマン:ピアノ・レッスン(演奏:マイケル・ナイマン・バンド 指揮:マイケル・ナイマン)」のページが開きます。全トラック冒頭30秒のみ無料で試聴できます。)

1993年にオーストラリアで公開された映画「ピアノ・レッスン」(The Piano)の音楽で、一躍有名になったイギリスの作曲家、マイケル・ナイマン(1944-)。

ピアノ・レッスンは、19世紀のニュージーランドを舞台にした、ピアノの音色を言葉代わりにする女性と、原住民に同化した一人の男性との激しい愛を描いた恋愛映画です。全編を通して流れるピアノ・ソロ曲「楽しみを希う心」は、この作品の核となっており、ナイマンを有名にした名作でもあります。

この映画は、第46回カンヌ国際映画祭パルム・ドール受賞、第66回アカデミー賞において作品賞を初めとした8部門にノミネートされ脚本賞、主演女優賞、助演女優賞の3部門で受賞し、不滅の名画となりました。この作品の音楽のほかにも、英国式庭園殺人事件(Draughtsman's Contract)、リバティーン(Libertine)などの映画音楽を多数残しています。いずれも、映画音楽史に残る名作です。

文:yasu(ナクソス・ジャパン)

【参考音源】(ナクソス・ミュージック・ライブラリーの会員ならば、各トラックをノーカットでお聴きいただけます。ナクソスの会員でない場合は、各トラックの冒頭30秒のみ試聴できます。)

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ナイマン:英国式庭園殺人事件(演奏:マイケル・ナイマン・バンド 指揮:マイケル・ナイマン)

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ナイマン:リバティーン(演奏:マイケル・ナイマン・オーケストラ 指揮:マイケル・ナイマン)

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vol.20 まるで劇的オペラ。死者へ捧げる魂の合唱

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(画像をクリックすると、ナクソス・ミュージック・ライブラリーの「ヴェルディ:レクイエム(演奏:ロンドン交響楽団、合唱団 指揮:リチャード・ヒコックス)」のページが開きます。全トラック冒頭30秒のみ無料で試聴できます。)

モーツァルト(1756-1791)、フォーレ (1845-1924)の作品と共に、3大レクイエムの一つに数えられる、イタリアの作曲家ジュゼッペ・ヴェルディ最大の傑作「レクイエム(マンゾーニの命日を記念するためのレクイエム)」。クラシック・ファンの間では、「ヴェルレク」と称されるほどの人気曲です。

オペラ作曲家の代表格でもあるヴェルディのレクイエムは、青年時代から最も敬愛していた、文豪アレッサンドロ・マンゾーニを追悼する目的で書かれました。この作品におけるオペラのような劇的な仕上がりは、いかにマンゾーニを尊敬していたかが、手に取るように感じられます。

中でも「ディエス・イレ(怒りの日)」は、鬼気迫る楽曲で、これこそオペラの一場面、狂乱の場のようです。この劇的さをもってか、「バトル・ロワイヤル」、「日本以外全部沈没」など、少々内容の重い映画作品などに使われています。あの、激しく、叩きつけるような始まりは、頭から離れません。

オペラ作曲家が残した、壮大な死者への鎮魂歌。一度聴いたら、病みつきになりそうです。

文:yasu(ナクソス・ジャパン)

【参考音源】(ナクソス・ミュージック・ライブラリーの会員ならば、各トラックをノーカットでお聴きいただけます。ナクソスの会員でない場合は、各トラックの冒頭30秒のみ試聴できます。)

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モーツァルト:レクイエム(演奏:西ドイツ放送交響楽団、合唱団 指揮:ガリー・ベルティーニ)

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フォーレ:レクイエム(合唱:ケンブリッジ・シンガーズ 演奏:シティ・オブ・ロンドン・シンフォニア 指揮:ジョン・ラター)

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vol.19 169回繰り返される同一リズム、なぜ飽きない?

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(画像をクリックすると、ナクソス・ミュージック・ライブラリーの「ラヴェル:ボレロ/ラ・ヴァルス/スペイン狂詩曲/ダフニスとクロエ(演奏:ブダペスト交響楽団 指揮:ジェルジ・レーヘル)」のページが開きます。全トラック冒頭30秒のみ無料で試聴できます。)

小太鼓が、永遠と同じリズムを刻みつけるバレエ音楽「ボレロ」。

フランス印象派の作曲家、モーリス・ラヴェル(1875-1937)が作曲した、代表作「ボレロ」は、現代でもバレエの世界に留まらず広く愛されています音楽の一つです。

この曲の特徴は、小太鼓のリズムにあります。曲の最初から最後までの約15分間、同一のリズム、テンポが全く変わることなく、演奏されます。さすがにこれだけでは、踊り手、聴き手が飽きてしまいます。そこで、管弦楽法のスペシャリストであるラヴェルは、2種類のメロディをさまざまな楽器の組み合わせで、小太鼓のリズムに乗せることにより素晴らしい音響効果を生み出しました。

このメロディも基本的に変わらないのですが、不思議と飽きが来ないのです。むしろ、次はどんな組み合わせで鳴るのかが、楽しみになってしまうほどです。まさにオーケストラ・マジックです。

映画やCM、フィギュア・スケートなどにも広く使われています。また、編曲物も多く、いろいろな聴き方ができるのも魅力的です。

文:yasu(ナクソス・ジャパン)

【参考音源】(ナクソス・ミュージック・ライブラリーの会員ならば、各トラックをノーカットでお聴きいただけます。ナクソスの会員でない場合は、各トラックの冒頭30秒のみ試聴できます。)

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ラヴェル:ボレロ(2台ピアノ編)(ピアノ:ダグ・アシャツ、永井幸枝)

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ラヴェル:ボレロ(無伴奏合唱編)(演奏:スウィングル・シンガーズ)

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ラヴェル:ボレロ(オルガン編)(オルガン:ハンネス・マイヤー)

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vol.18 ロシアの天才が残した愛の調べ

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(画像をクリックすると、ナクソス・ミュージック・ライブラリーの「ラフマニノフ:ピアノ協奏曲第2番,第3番(小川典子/ヒューズ)」のページが開きます。全トラック冒頭30秒のみ無料で試聴できます。)

後期ロマン派を代表するロシアの天才作曲家セルゲイ・ラフマニノフ(1873-1943)。

「逢びき」、「シャイン」、「のだめカンタービレ」など、映画やテレビで彼の作品が頻繁に取り上げられています。中でも人気なのが、4曲残されているピアノ協奏曲のうち、第2番と第3番です。あの哀愁を帯びた、涙を誘う悲しげなメロディに、心を打たれた方は多いのではないでしょうか。

2008年の春に、ラフマニノフの伝記映画「ある愛の調べ」が上映され、最注目を浴びたのは記憶に新しいです。「すべてを捧げた初恋、短くも美しい恋、支え続ける愛-ラフマニノフの人生を変えた3人の女性」というテーマで話が展開していきます。この3人の女性がいたからこそ、彼の交響曲をはじめとする、美しい名曲の数々が生まれたのです。

ピアノ協奏曲があまりにも有名ですが、ほかにも「パガニーニの主題による狂詩曲」(第18変奏が特に知られています)や交響曲第2番などがあります。どちらも、クラシック音楽に欠くことのできない、名曲中の名曲です。

ミュージック・ライブラリーにはラフマニノフ自身による演奏もあります。1920~1940年代の録音ですので、お聴き苦しい個所もございます。ご了承ください。

文:yasu(ナクソス・ジャパン)

【参考音源】(ナクソス・ミュージック・ライブラリーの会員ならば、各トラックをノーカットでお聴きいただけます。ナクソスの会員でない場合は、各トラックの冒頭30秒のみ試聴できます。)

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ラフマニノフ:パガニーニの主題による狂詩曲(ピアノ:ハワード・シェリー 演奏:スコティッシュ・ナショナル管弦楽団 指揮:ブライデン・トムソン)

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ラフマニノフ:交響曲第2番(演奏:ロシア国立交響楽団 指揮:ヴァレリー・ポリャンスキー)

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ラフマニノフ:ピアノ協奏曲第2番,第3番(ラフマニノフ自作自演)(1929.1940)

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vol.17 昔懐かし、下校の音楽

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(画像をクリックすると、ナクソス・ミュージック・ライブラリーの「ドヴォルザーク:交響曲第9番「新世界より」(演奏:スコティッシュ・ナショナル管弦楽団 指揮:ネーメ・ヤルヴィ)」のページが開きます。全トラック冒頭30秒のみ無料で試聴できます。)

小学校、中学校で、下校時間に必ずと言っていいほど流れていた、あの音楽。

チェコの作曲家、アントニン・ドヴォルザーク(1841-1904)が作曲した交響曲第9番「新世界より」の第2楽章、ラルゴ。ドヴォルザークの作品だと知らなくても、日本では堀内敬三による「遠き山に日は落ちて」や、野上彰の「家路」というタイトルで、ご存知の方は多いでしょう。

イングリッシュ・ホルンによる主題は非常に有名で、夕焼けを背に歩く姿が自然と浮かんできます。この美しいメロディは印象的です。この曲ほど、下校や閉店時の音楽にふさわしい曲はないのでは、と思うくらいマッチしています。

この「新世界より」には、もう一つ有名な部分があります。聴けばすぐおわかりでしょう。第4楽章の冒頭のみですが、スティーヴン・スピルバーグの「ジョーズ」のテーマにそっくりなんです。
ドヴォルザークの作品は、「のだめカンタービレ」でも数曲取り上げられており、「チェコ組曲」や交響曲第8番の第1楽章(プラティニ国際指揮者コンクール課題、間違い探し)は代表的な作品です。

文:yasu(ナクソス・ジャパン)

【参考音源】(ナクソス・ミュージック・ライブラリーの会員ならば、各トラックをノーカットでお聴きいただけます。ナクソスの会員でない場合は、各トラックの冒頭30秒のみ試聴できます。)

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ドヴォルザーク:チェコ組曲(演奏:スロヴァキア放送交響楽団 指揮:イヴァン・アンゲーロフ)

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ドヴォルザーク:交響曲第8番(演奏:札幌交響楽団 指揮:尾高忠明)

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vol.16 あの名画の名場面が走馬燈のように思い浮かぶ・・・

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(画像をクリックすると、ナクソス・ミュージック・ライブラリーの「マーラー:交響曲第5番 - 第4楽章「アダージェット」(演奏:ロンドン交響楽団 指揮:デプリースト)」」のページが開きます。全トラック冒頭30秒のみ無料で試聴できます。)

ノーベル文学賞作家のトーマス・マンの短編小説「ベニスに死す」。この映画全編にわたって流れている、美しすぎる作品をご存じでしょうか?

オーストリアの作曲家グスタフ・マーラー(1860-1911)が作曲した交響曲第5番の第4楽章「アダージョット」です。

「ベニスに死す」の主人公はこのマーラーをモデルにしたものであるというのは有名な話です。精神的な美と官能的な美との完全な結合、恍惚と苦悩、歓喜と絶望の世界を表した作品で、ここで使われている「アダージェット」は、作曲当時恋愛関係にあったアルマ(後に妻となる)に宛てた、音楽によるラブレター。マーラーが書いた美しいメロディは、この映画の感情的表現において、主役ともいえ役割を果たしています。この官能的なストーリーは観る人すべての心を奪います。

映画で使われている曲は、非常にゆっくりとしたものですが、マーラーは大規模な交響曲の作曲家として知られています。この第5番もトランペットのソロで始まり、全曲を通してオーケストラが盛大に鳴り響きます。美しいアダージョとは正反対のもう一つの醍醐味。「アダージェット」だけを聴いて感傷に浸るのも良いですし、ほかの楽章も聴いてマーラーの大迫力サウンドを楽しむのも良いでしょう。

文:yasu(ナクソス・ジャパン)

【参考音源】(ナクソス・ミュージック・ライブラリーの会員ならば、各トラックをノーカットでお聴きいただけます。ナクソスの会員でない場合は、各トラックの冒頭30秒のみ試聴できます。)

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マーラー:交響曲第1番「巨人」(演奏:南西ドイツ放送交響楽団 指揮:ミヒャエル・ギーレン)

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vol.15 あのCMで話題沸騰!シェイクスピアの恋愛悲劇

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(画像をクリックすると、ナクソス・ミュージック・ライブラリーの「プロコフィエフ:「ロメオとジュリエット」より3つの組曲(演奏:スコティッシュ・ナショナル管弦楽団 指揮:ネーメ・ヤルヴィ」のページが開きます。全トラック冒頭30秒のみ無料で試聴できます。)

犬のお父さんのCMで使われ、問い合わせが殺到した、プロコフィエフ(1891-1953)作曲のバレエ音楽「ロメオとジュリエット」。

イギリスの劇作家ウィリアム・シェイクスピア原作の悲劇「ロメオとジュリエット」にもとづいて、ロシアの作曲家プロコフィエフが音楽をつけた作品です。全曲は約2時間に及ぶ大作ですが、作曲家自身が3つの組曲として再構築しているものが、一般的によく演奏されています。

このなかで有名になったのが、組曲第2番の一曲目「モンタギュー家とキャピュレット家」です。争いを繰り返している一族間の、陰湿な様子をよくあらわしており、あの重苦しいメロディが耳に焼き付きます。

プロコフィエフの作品が、CM 効果もあり一番よく知られていますが、他にも題材にして曲を書いている作曲家はいます。代表的なものだと、チャイコフスキー(1840-1893)の幻想的序曲「ロメオとジュリエット」です。この作品も荘重な雰囲気に包まれていて、悲劇を物語っています。他に、フランスのベルリオーズ(1803-1869)が書いた90分に及ぶ大作劇的交響曲「ロメオとジュリエット」もあります。

聴きながら原作を読むのも、情景が浮かんで良いのではないでしょうか。

文:yasu(ナクソス・ジャパン)

【参考音源】(ナクソス・ミュージック・ライブラリーの会員ならば、各トラックをノーカットでお聴きいただけます。ナクソスの会員でない場合は、各トラックの冒頭30秒のみ試聴できます。)

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チャイコフスキー:幻想的序曲「ロメオとジュリエット」(演奏:イェテボリ交響楽団 指揮:ネーメ・ヤルヴィ)
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ベルリオーズ:劇的交響曲「ロメオとジュリエット」(演奏:南西ドイツ放送交響楽団 指揮:シルヴァン・カンブルラン)

クラシック52万曲が聴けるインターネット音楽図書館 「ナクソス・ミュージック・ライブラリー」が提供する期間限定無料試聴つきクラシック入門コーナー「ネットDE豪遊クラシック」はこちら。

vol.14 「越天楽」 - 初詣で必ず耳にするあの作品。日本のクラシック音楽。

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(画像をクリックすると、ナクソス・ミュージック・ライブラリーの「外山雄三/近衛秀磨/伊福部昭/芥川也寸志/小山清茂/吉松隆:日本管弦楽名曲集(演奏:東京都交響楽団 指揮:沼尻竜典」のページが開きます。全トラック冒頭30秒のみ無料で試聴できます。)

年明け、初詣に出かけると、必ずと言っていいほど流れているあの音楽。鼻にかかったような、何とも言えない不思議な音楽がります。

「越天楽」は、雅楽の曲のなかで最も有名な曲で、楽器は主に8種類。管楽器、弦楽器、打楽器に分かれています。おもにメロディを担当しているのが、笙と篳篥(ひちりき)と呼ばれる楽器です。この2つが、あの鼻にかかったような音を奏でています。日本の伝統音楽ではありますが、中国漢時代の皇帝文帝の作品と伝えられているようです。

このアルバムには、「越天楽」の他に、日本のクラシック界を代表する作曲家の作品が収められており、日本古来の伝統音楽と、西洋音楽を見事に融合させた作品が楽しめます。

民謡を基にした「管弦楽のためのラプソディ」「管弦楽のための木挽歌」(この2曲は、学校用教材にも含まれていることがほとんどなので、耳にしたことがある方は多いのではないでしょうか)、ロシア音楽風の「交響管弦楽のための音楽」、「朱鷺に寄せる哀歌」は、「ネットDE豪遊クラシック」の執筆者でもある、吉松隆氏のデビュー作であり、ピアノと弦楽の美しいメロディが印象的なロマンティックな作品です。興味の尽きない一枚となっています。

文:yasu(ナクソス・ジャパン)

【参考音源】(ナクソス・ミュージック・ライブラリーの会員ならば、各トラックをノーカットでお聴きいただけます。ナクソスの会員でない場合は、各トラックの冒頭30秒のみ試聴できます。)

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越天楽(オリジナル)(日本の伝統音楽 雅楽 - 日本の宮廷音楽)

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クラシック漫遊ガイド(6)さらなるディープを目指して

吉松先生のクラシック講座、最終回は、信長が聴いた曲?から先生自身の曲まで知っていると一目置かれる通好みの名曲を無料試聴でご紹介。このライブラリの醍醐味です。 (編)

初心者としてクラシック音楽を聴き始める時は、まず色々な人が「名曲」と認める作品を聴けば、外れがないし間違いはない。
本で言えば、シェイクスピアやゲーテあるいは紫式部や芥川龍之介のように先生や評論家が名作と認定し文学全集に入っている百年も二百年も前の作品を読んでいれば、それはもう古今の色々な人が「名作」と認定しているのだから、教養にもなるし失敗することもない。それは確かだ。
でも、そればっかりじゃあつまらない。
例えば、人が本に出会う時というのは、もちろん世間で話題の…というのも多いだろうけれど、偶然本屋で手に取って「なんだか面白そう」と思ったり、知らない筆者だけどなぜか興味を惹かれて「読んでみようか」と思ったり、古本屋で埋もれていた稀覯本だったりするのではなかろうか?
その結果は、もちろん当たり外れがあって期待と違ったりすることもあるけれど、そんな出会いから思いもかけず感動の一品を発見したり、一生の愛読書ができたりする。
クラシック音楽だって、ちょっとした手間さえ惜しまなければ、そんな出会いがあちこちに転がっているのである。

例えば、バッハ以前のルネサンス・バロック時代の作品。さらに古い中世の音楽。クラシック音楽の元祖J.S.バッハが活躍したのは、日本で言うと江戸時代中期のいわゆる元禄時代から忠臣蔵の頃。「意外と新しいんだな」と思うか、「意外と古いんだな」と思うかは人それぞれだが、そのバッハ以前にもクラシック音楽は当然あったわけなのだ。
それが、15~16世紀のルネサンス音楽。まだピアノもオーケストラもない時代だから、教会の賛美歌のようなコーラスの音楽や、ギターの前身であるリュートや古風な響きのハープなどによる古風なアンサンブル曲が主流だが、これがなかなか優美でいい。日本で言うと織田信長の時代だ。(ちなみにNAXOSには、信長公が聴いたかも知れない「空想・安土城御前演奏会」などというアルバムがある)。
さらに遡ってもっと古い9~10世紀あたりの「源氏物語」の時代にもクラシック音楽はある。例えば、しばらく前にヒーリング・ブームに乗って大ヒットした「グレゴリオ聖歌」。そして、それこそ紫式部なみの才女というべき女性作曲家ヒルデガルド・フォン・ビンゲンによる音楽(これも、彼女の音楽を自由に翻案した「聖なる火」というアルバムがあって、なかなか美しい)。どちらも、世俗を超越した不思議で神秘的な音楽宇宙が聴ける。

01 「ナクソス・ミュージック・ライブラリー」(NML)の作曲家一覧のページ。
約13,000人の作曲家の作品が収録されており、この世に存在する作曲家の数の多さに驚かされる。
(画像をクリックすると、作曲家一覧のページが開きます)
もうひとつはその逆で、現代の作品。新しくて出来たてだったり、ヨーロッパ中央楽壇に属する作曲家でなかったりすると、「名作」と認定されるのに時間がかかる。なので、まだ「世に知られていない名作」や「これから売り出し中の作品」がごろごろしているのである。
難解で分かりにくいと言われることの多い現代作品だが、聴き方によってはシュトックハウゼンやクセナキス、あるいは
リゲティやペンデレツキなどのいわゆる前衛音楽は、ホラー&スプラッター映画ばりのノイズ・サウンドが気持ちいいし、ミニマル音楽の大家ライヒやグラスといった作曲家の音楽は、きわめて映像的で現代音楽の枠を越えて若者にも聴かれている。
さらにアメリカ(例えば、人気作曲家
コリリアーノ、大御所カーターなど)やロシア(ショスタコーヴィチ以後の世代の巨匠シュニトケ)、ポーランド(「悲歌のシンフォニー」が世界的ヒットになったグレツキ)、北欧(人気のラウタバーラ)、中国(才気あふれるタン・ドゥン)などなど、知る人ぞ知る作曲家は少なくない。

02 現代作品には、古典音楽では存在しなかった珍しい楽器編成による、斬新な響きを楽しめる作品が多い。
画像:アメリカの作曲家ジョン・アダムズ(1953~)の作品の演奏風景
出典:John Adams A Portrait and a Concert of American Music (ARTHAUS MUSC DVD 100 323)©2009 Arthaus Musik GmbH
もちろん、日本も負けてはいない。我が国のクラシック音楽黎明期の大作曲家山田耕筰から始まって、ゴジラの音楽で知らぬ者のない大家 伊福部昭、戦後現代音楽界のチャンピオン武満徹、ラジオやTVや本などでクラシックの啓蒙も果たした團伊玖磨、芥川也寸志黛敏郎などの有名どころ、そして私、吉松隆のような「まだ生きている」作曲家に至るまで、色々な作品がライブラリで聴ける。

NAXOSでは日本の作曲家のシリーズを録音していて、特に戦前の作曲家の知られざる名品の掘り起こしは画期的な成果をあげている。
例えば「神風協奏曲」などという仰天ピアノ協奏曲を書いた関西の天才作曲家大澤壽人ヒロシマをテーマに巨大な交響曲を書いた社会派大木正夫、戦後の日本の復興エネルギーを象徴するかのようなモダニズムのセンスにあふれた黛敏郎などなど「こんな凄い曲が我が国の作曲家によって書かれていたのか!」と目から鱗の逸品がずらりと並ぶ。
ライブラリの「作曲家一覧」には、作曲家の名前が生年没年と一緒にずらりと並んでいるから、その中から「聴いたことのない作曲家」あるいは「年代が凄く古い作曲家」、逆に「ものすごく若い作曲家」などをピックアップして、一体どんな曲なのか聴いてみるのも面白いのではなかろうか?
そこで出会う「自分だけの音楽」、それこそが未来の「クラシック」なのである。
= 今月のお勧めアルバム(その1) =

画像をクリックすると、NAXOS MUSIC LIBRARY の各アルバムのページが開き、それぞれのアルバムは、全曲を冒頭30秒みの無料で聴くことができます。

03 ~空想 安土城御前演奏会~信長公ご所望の南蛮音楽「王のパヴァーヌ」(演奏:平尾雅子(ヴィオラ・ダ・ガンバ












クラシック漫遊ガイド(5)見てから聴くか?聴いてから見るか?

映画やテレビで話題の曲を聴いてみましょう。「のだめ」のベートーヴェン交響曲第7番や、プッチーニのトゥーランドットもここから期間限定、無料で聴けますよ。 (編)

クラシック音楽の名曲というのはそれこそ星の数ほどあるけれど、(何度も言うように)生まれたのはそのほとんどが100年とか200年のむかし。だからこそ「クラシック(古典)」というのであって、ポップスと違って「今週発売の新曲!」というような注目を受けたり話題になることはない。
ところが、そんなクラシック名曲も、時々ポップス並みの注目を受け、コンサートでもてはやされたり、CDがショップに平積みにされて売れることがある。
そのきっかけは大体、映画あるいはテレビだ。

最近、クラシック界のそんな現象を一手に引き受けた感があるのが、コミックスの「のだめカンタービレ」(2001年より連載。作:二ノ宮知子)。
コミックスとして連載中にも話題になったが、特にTVドラマ(2006年。フジテレビ)の冒頭テーマ曲として使われたベートーヴェンの交響曲第7番が大ヒット。一時は、携帯電話の着信メロディの人気ナンバーワンの座を獲得するほどの人気を得、この曲が演奏されるオーケストラの演奏会が若者でいっぱいになるという珍現象までもたらした。
かつてはベートーヴェンと言ったら、「運命」「田園」「第九(合唱付き)」が人気で、第7番(通称ベト7)は陰に隠れたマニア向け名曲だった。ところが、今や日本全国津々浦々の子供たちにまで「ベトベンの7番」として知られるようになった。テレビの影響おそるべし。

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ベートーヴェンの「交響曲第7番」第4楽章の楽譜の1ページ。
テレビ版「のだめカンタービレ」最終回のこの曲の演奏シーンで、チェロとコントラバスが回転していたが、実際はこの通りずっと弾きっぱなしで、プレイヤーは手が離せない。

楽譜出典:FREE-Scores.com

一方、同じテレビの影響でも、ドラマ発ではないヒットもある。その代表格が、2006年トリノ・オリンピックのフィギュア・スケートで脚光を浴びた「トゥーランドット」(プッチーニ)。これは、金メダルを取った荒川静香選手がこのオペラの美しいメロディをバックに名演技を見せたため、いきなり大注目を受けたもの。
この「トゥーランドット」は中国を舞台とするグランド・オペラで、メロディが登場するのは終幕の「誰も寝てはならぬ」というアリア。それ以前はプッチーニのオペラと言ったら「蝶々夫人」「トスカ」「ボエーム」が人気だったが、これでいきなり「トゥーランドット」がトップの座に躍り出ることになった。

また、ポップス界発のヒットとしては、「ジュピター」(2003年。平原綾香)の原曲として大浮上した組曲「惑星」(ホルスト)の中の「木星(ジュピター)」が記憶に新しい。
この曲、もともと名メロディとして知られてはいたが、長らく作曲者が原曲のオーケストラ組曲として以外の演奏を禁じていたもの。しかし、版権が切れた2003年からその禁も解け、世界中でポップスにCMにと使われるようになって一躍知られるようになった。

過去にも、そんな「クラシック名曲再評価」の例は枚挙にいとまがない。例えば、SF映画「2001年宇宙の旅」(1968年。監督:スタンリー・キューブリック)で、壮大な地球の夜明けシーンで使われた「ツァラトゥストラはこう語った」(リヒャルト・シュトラウス)。超重低音の地響きが唸る上で、荘厳なトランペットのファンファーレが鳴り渡りティンパニが連打されるその曲は、一度聴いたらちょっと忘れられない。
原曲は40分以上かかる長~い(そして、決してわかりやすいとは言えない)交響詩で、印象的なのは冒頭の数分だけだが、今でも、仰々しい(悪く言えば、コケおどし的な)オープニングを狙う時、この曲はよく使われる。

そして、1970年代のマーラー・ブームのきっかけとなったのが、映画「ベニスに死す」(1971年、監督:ルキノ・ヴィスコンティ)。
トーマス・マン原作による耽美的かつ退廃的な映像美の映画だが、そこに滔々と流れる交響曲第5番(マーラー)のアダージェットが、あまりにもそんな耽美と退廃の世界にピッタリで、(それまでは時代遅れと思われていた)後期ロマン派の濃厚で甘美なオーケストラサウンドの再評価にも繋がった。

この「アダージェット」の人気は、のちにCD「アダージョ・カラヤン」(1989年)というヒットも生み、クラシック名曲の(つまみ食い的な)オムニバスものCDを大繁殖させるきっかけになったことも特筆すべきだろう。

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ナクソスから出ている、作曲家別のオムニバスCDアルバムの一部。
「のだめ」が放映された年には、J-POPに匹敵する人気を誇ったアルバムもある。
[※ジャケットをクリックすると、各トラックの冒頭30秒のみ試聴できます。]

そう言えば、いわゆる「映画音楽っぽい」クラシック音楽の代表格であるラフマニノフのピアノ協奏曲第2番の人気も、そもそもは往年の映画「逢びき」(1948年。監督:デヴィッド・リーン)でそのロマンティック極まりない音楽が使われたことがきっかけだった。

そのためラフマニノフと言ったら、長い間このピアノ協奏曲第2番だけが突出して有名だったが、近年、映画「シャイン」(1996年。監督:スコット・ヒックス)で主人公のピアニスト:ヘルフゴットが全編にわたって弾きまくった第3番が一躍大注目を受けることになった。

また日本では、TVドラマ「妹よ」(1994年。フジテレビ)で交響曲第2番のアダージョ部分のメロディが繰り返し使われたため、一時は「ラフマ二ノフの第2番といったら交響曲の方」と若い人に言われるほど有名になったことがある。これはちょっと面白い現象だった。

…と、映画やテレビに使われて注目を浴びるようになったクラシック名曲の話をし出すと、コラムのひとつやふたつではとても追いつかない。
最初にも書いたように、クラシックの名曲というのは、それこそ100年も200年も演奏され聴かれ続けてきた「名品」。何か「きっかけ」がありさえすれば、こういうヒットをしそうなクラシック名曲は、それこそ星の数ほどあるのである。

さて、次に突然浮上するのはどの曲だろう?
そして、そのきっかけとなるのは?

= 今月のお勧めアルバム =

画像をクリックすると、NAXOS MUSIC LIBRARY の各アルバムのページが開き、それぞれのアルバムは、全曲を冒頭30秒のみ無料で聴くことができます。

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R. シュトラウス:交響詩「ツァラトゥストラはかく語りき」
演奏:デュッセルドルフ交響楽団
指揮:ジョン・フィオーレ

(※全楽章が切れ目なく演奏される作品ですが、システムの都合上、トラック間に数秒の無音部分が生じます。ご了承下さい)

vol.13 第9の次はこれ!ニュー・イヤー・コンサート!

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(画像をクリックすると、ナクソス・ミュージック・ライブラリーの「J. シュトラウスI/J. シュトラウスII:ワルツ集/ポルカ集/ラデツキー行進曲 (演奏:ハンガリー国立交響楽団 指揮:ヤーノシュ・フェエレンチク」のページが開きます。全トラック冒頭30秒のみ無料で試聴できます。)

年末をベートーヴェン(1770-1827)の「第9」で締めくくったら、休む間もなくやってくるのが、新年一発目に行われるニュー・イヤー・コンサート。

毎年、ウィーン楽友協会の大ホールで行われる、新年最初の盛大なコンサートであるニュー・イヤー・コンサートは1939年、クレメンス・クラウスによってはじめて開催されました。(しかし、このときは1月1日ではなく、12月31日だったようです)1959年からは世界各国で生中継されているので、ご覧になっている方は多いのではないでしょうか。

曲目はウィーンの音楽一家、シュトラウス一族のワルツ、ポルカが中心となっており、舞踏会を思わせる選曲になっています。「美しく青きドナウ」「トリッチ・トラッチ・ポルカ」「春の声」、そして定番「ラデツキー行進曲」で大盛り上がりで締めくくられます。

とはいえ、シュトラウス一族の作品だけでなく、シュトラウス一族と縁のある作曲家や新年にふさわしい、賑やかな曲が演奏される場合もあります。フランスのオペレッタ作曲家、スッペ(1819-1895)の「ウィーンの朝,昼,晩」序曲、ロシアの作曲家グリンカ(1804-1857)の「ルスランとリュドミラ」序曲、ブラームスの「ハンガリー舞曲第1番」などがよく取り上げられています。

なお、2009年の指揮者はダニエル・バレンボイムです。

新年聴き初めは、シュトラウスのワルツで気持ちよくなりましょう。

文:yasu(ナクソス・ジャパン)

【参考音源】(ナクソス・ミュージック・ライブラリーの会員ならば、各トラックをノーカットでお聴きいただけます。ナクソスの会員でない場合は、各トラックの冒頭30秒のみ試聴できます。)

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ニュー・イヤー・コンサート(演奏:スウェーデン室内管弦楽団 指揮:トーマス・ダウスゴー)
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ヨハン・シュトラウスII世:歌劇「こうもり」 - 序曲(演奏:ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団 指揮:クレメンス・クラウス)

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クラシック漫遊ガイド(2)クラシック最初の一曲

皆さんは、最初に意識して聴いたクラシック音楽を覚えていらっしゃいますか。小学生の頃に聴いた曲から、映画音楽で使われた曲、ロック世代向けの現代音楽まで、当時を思い出しながら改めて聴きなおすのも一興、新しい発見があるかもしれません 

最初に出会うクラシック…というのは、人によっていろいろだ。
私の場合、最初にそれと意識して聴いたクラシックは、中学生の時に買った「運命」「未完成」のLP。でも、それ以前、小学生の頃に愛聴していたのは(父親のレコード・ライブラリにあった)輸入盤の「青少年のための管弦楽入門(ブリテン)」と「ピーターと狼(プロコフィエフ)」のカップリング盤だった。
2曲とも20世紀の作品だが、子供や青少年向けにオーケストラを紹介した曲であり、いろいろな楽器が登場し組み合わさって、さまざまなキャラクターの音楽が出来てゆくのが(子供心に)実に面白かった。今、オーケストラの作曲家などをやっているのは、この1枚のせいかも知れない。

ちなみに父親は、若い頃アマチュアのオーケストラでフルートを吹いていたこともあり、いわゆるクラシック愛好家。そのせいで「運命」「田園」「第9」のような大名曲のスコア(総譜)はなにげに持っていたが、なぜかそのレコードはライブラリになかった。

今から思えば、みんなが聴いているような「有名すぎる名曲」は、聴くのが恥ずかしかった(そして、人と同じものを聴くのがいやだった)のかも知れない。だからだろうか、先のブリテン&プロコフィエフを始め、ドビュッシーやラフマニノフあるいはショスタコーヴィチなど、(1950年代当時としては)かなりマニアっぽい近現代の曲がレコード棚に並んでいた。
私も、初心者向けとされている「超有名曲」は随分長いこと恥ずかしくて聴けなかった(真っ当に聴けるようになったのは、プロの作曲家になって20年ほどして、この種の曲の楽曲解説などをしなければならなくなってからだ)から、父親の気持ちが良く分かる。

一方、近所にオーディオ・マニアの叔父がいた。真空管アンプを自作し高級カートリッジを買い集めスピーカーのために部屋を改造してしまうほど音響機器に凝っていた彼は、音楽はとにかく「オーディオ的においしいもの」という指向に徹していた。
その当時(1960年代)としては、モダン・ジャズ(マイルス・デイヴィスやジョン・コルトレーンなど)の名盤が真空管アンプや手作りスピーカーには(雰囲気も)ピッタリだったが、フル・ボリュームでオーディオを鳴らすのに最高なのは、やはり大編成のオーケストラだったようだ。
その叔父の一番のお気に入りは「惑星(ホルスト)」。現在では「ジュピター」のヒットで大人気名曲の仲間入りをしているが、当時はまだ古いステレオLPしかなかった時代だから、先見の明があったと言うべきだろう。冒頭のダイナミックなリズムが炸裂する「火星」から、壮大華麗な「木星」など聴き所も多い組曲で、フル・オーケストラが色彩的にバンバン鳴るのが、確かに「オーディオ的に」おいしい名品である。
そもそも、ジャズやロックに耳慣れた世代にとっては、いくら「名曲」とは言えベートーヴェンやブラームスは古すぎるのも事実。なにしろ、彼らが生きたのは日本で言うなら江戸時代後期からせいぜい明治の文明開化の頃。馬車が世の中で一番速い乗り物だった時代の音楽なのだ。現代のような自動車や飛行機が疾走する時代のスピード感と比べるべくもない。

でも、そんな現代のビート世代も唸らせるクラシックの名曲がある。「春の祭典(ストラヴィンスキー)」だ。これは、20世紀になって書かれたいわゆる〈現代音楽〉で、変拍子(一小節ごとに拍子がころころ変わる!)や不協和音(ハモらない刺激的コードが耳をつんざく!)が炸裂する一筋縄ではいかない複雑な曲。しかし、後のビッグバンド・ジャズやブラス・ロックに通ずるビート感とドライヴ感があって、ロック世代にとっては「こんなクラシックもあるのか!」と耳からウロコの音楽体験になるはずだ。
なにしろ元々はバレエ曲なのに優雅さはゼロ。全編ほとんどヘビメタとか前衛舞踊に近い「原始の響き」が疾走する。しかし、それが圧倒的なオーケストラ・サウンドと相まって、独特な音響世界を繰り広げる。「古き良き」クラシックがお好きな方は顔をしかめるような耳をつんざくサウンドだ(実際、初演の時は大騒ぎになったそうだ)が、これも「オーディオ的」に聴いて実に面白い音楽と言える。
01「春の祭典」のオーケストラのスコアの1ページ。約20種類の楽器が並んでいる。
これだけの音符がありながら、このページの演奏時間はわずか3~4秒程度。
1時間のオーケストラ曲を書くのに一体どのくらいの音符が必要か?と考えると、その労力は想像を絶するものがある。
対して、お洒落に華麗でロマンティックなクラシック・サウンドに浸りたいなら、その入口に最適なのはラフマニノフのピアノ協奏曲第2番だろうか。そもそも「逢い引き」(1945年、D.リーン監督)という恋愛映画に使われて世界的人気を博した曲なので、「映画音楽みたい」な音楽の元祖中の元祖。濃厚でむせかえるようなロマンティックな世界が全編に充ち満ちている。
02ピアノの演奏風景。一台の楽器でオーケストラに匹敵する多彩な表現が可能。
そのピアノとオーケストラが合奏する「ピアノ協奏曲」は豪華な音楽絵巻そのもの。

リスト:「スペイン狂詩曲」演奏風景
ピアノ演奏:コンスタンティン・シチェルバコフ
c2008 Naxos Right International Ltd

もっともこの曲、オーケストラは主題となるメロディを甘く切なく歌うが、協奏するピアノは「さすがクラシック」と唸らせる超絶的なテクニックで疾駆する。この不思議なバランスがこの曲の最大の魅力だろう。
ブランデーかワインのグラスでも傾けながらゆったりクラシックの世界に浸る…というような聴き方も、熱っぽくピアニストの圧倒的なテクニックに酔いしれる…というような聴き方も出来るという「二度おいしい」至高の逸品である。

= 今月のお勧めアルバム =

画像をクリックすると、NAXOS MUSIC LIBRARY の各アルバムのページが開き、それぞれのアルバムは、全曲冒頭30のみ無料で試聴することができます。

クラシック漫遊ガイド(1)マジカル・クラシック・ツアーへのお誘い

音楽はいまやネットを使って、いつでも聴きたい曲を聴ける時代。クラシック音楽にスポットを当て、大人としての贅沢な楽しみ方を、当代きっての作曲家・吉松隆氏がご紹介します。 (編)

みなさんは自分が大好きな音楽を、何で聴いて育った世代だろう? コンサート?、テレビ?、レコード?、CD?。
もちろん「音楽はコンサートでの生演奏に限る!」というのも真理だけれど、例えば私は、ロックもジャズもクラシックもステレオLPで聴き親しんだ世代。作曲家を志したのも(コンサートでの生演奏ではなく)LPで聴いたベートーヴェンがきっかけである。
カートリッジやスピーカーに懲り真空管アンプを手製して、30センチLPを宝物のように愛でて聴いた「マニア」世代はもう60代を越えているだろうか。私はそれよりちょっと下で、LPをコレクションするほかに、オープンリールやカセットテープでせっせとFMからエアチェックするのが日課の「おたく第一世代」だ。
そしてCDの登場が1980年代。LPではなくCDをコレクションし、ラジカセやウォークマンで屋外でも音楽を聴き始めた世代がかれこれ40代。さらに、物心ついた時から音楽はCDが当たり前で、LPなど見たこともないという若い世代も、もう30代のはず。
そして、ここ数年は、ネットから好きな音楽をダウンロードしてiPodで聴く、という新しい聴き方が広まりつつある。
音楽の聴き方は、なんとも凄いスピードで変化しているのである。

でも、そもそも昔々は、こういう音楽の聴き方などあり得なかった。
まだCDどころか電気機器すらない時代、音楽はコンサートや劇場あるいはお祭りや酒場などそれなりに人の集まった場所に出かけ、そこで演じられる演奏を聴くしかなかった。
自分で歌ったり楽器を演奏できるならともかく、「好きな時に好きな音楽を聴く」などというのは、お抱えの楽士を雇うような財力がある金持ちか貴族にしか許されない贅沢だったわけだ。
01_3 大オーケストラの演奏風景。
一回のコンサートだけでも開催に何百万円もかかる。

ムソルグスキー:組曲「展覧会の絵」演奏風景
演奏:スペイン国立ユース・オーケストラ
指揮:ホセ・セレブリエール
c2008 Naxos Right International Ltd

さらにオーケストラやオペラを聴くというレベルになると、どんな金持ちでも貴族でも遠くの劇場まで出向いて行って、何日の何時から、演目は何、と決められたものを鑑賞するしかない。

かつてルードヴィヒ二世という王様は、自分の好きな(ワーグナーの)オペラを自分の城で聴く…という夢に取り憑かれたが、それは国が傾くほどのお金を必要とした。「好きな音楽を好きな時に聴く」というのは、ちょっと前までは大富豪や王侯貴族でもできない「贅沢中の贅沢」だったわけである。
02 こんな大掛かりなオペラも今や、誰もが好きな時に好きなだけ聴ける時代に。
ヴォルフ=フェラーリ:オペラ『抜け目のない未亡人』上演風景
演奏:ヴェネツィア・ラ・フェニーチェ歌劇場管弦楽団・合唱団ほか
指揮:カール・マルティン
c2008 Naxos Right International Ltd

それが、今はできる。
しかも、いとも簡単に。
なんという時代になったのだろう。
CDにパックされた音楽を買ってくれば、誰でもいつでも好きな音楽が聴ける。あるいはテレビやDVDで、コンサートでもオペラでも自由に(しかも字幕付きで!)鑑賞することができる。
さらに、朝、好きな時間に好きな音楽を聴くことだって、ポケットの中に音楽入りの小箱を忍ばせて歩きながら聴くことだってできる。そして、インターネットに繋いだPCで、好きな音楽を検索し試聴しダウンロードして購入することすらできる。もう魔法の世界である。
とすれば、こんな時代にこそあり得る「新しい音楽の聴き方」がないわけがない。
というわけで今回、特にスポットを当て提唱するのは、ネットでの連載をお読みになっている方々にお勧めの「ネットで聴く音楽」。しかも(コンサートやCDでは今いち敷居が高そうな)「クラシック音楽」に敢えて焦点を当ててみた。
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c2008 Naxos Right International Ltd

ネットを経由して、いざクラシック音楽の豊穣な世界へ!
なにしろクラシック音楽の世界は、オーケストラからオペラからピアノから室内楽から歌曲から、ここ2~300年ほどの西欧の才能ある音楽家たちが作り上げた名曲佳品が(ほとんど著作権フリーで)目白押し。これはもう人類の音楽のお宝を集めた「宝物殿」と言っても過言ではない。
その宝物殿への入り口が、あなたのPCとネットで繋がっている。これは、ちょっと探検に出かけてみるしかないではないか。
例えばNAXOS(ナクソス)のミュージック・ライブラリーなら、レパートリーは古今東西(古くはルネサンス・バロックから新しい現代モノまで)併せて数十万曲。どれを選ぶか迷ってしまう…という最高の贅沢が体験できる。
ここは、有名曲・人気曲から聴くのもよし、ベートーヴェン、バッハ、モーツァルトなど有名どころから攻めるのもよし。
コンサートと違って、退屈で爆睡しても、つまらない曲を飛ばしてつまみ食いしても、誰にも気兼ねがいらない。むしろ、それを逆手に取って「長くて渋くて、とても生のコンサートでは聴けそうにないマニアックな音楽」を攻めるのも一興。
今さら「運命」「未完成」「新世界」じゃ初心者みたいで恥ずかしい…となれば、例えばヴォーン・ウィリアムスの交響曲9曲とかバルトークの弦楽四重奏曲6曲などを「聴破」(走破みたいなものだ)してみるのもよし。
あるいは誰も知らない作曲家(特に現代)の知らない曲に目を付けるのも、カードをめくって何が出るかドキドキするような気持ちが味わえて楽しいかも知れない。
これぞ、100年前にはどんな王侯貴族も大富豪もできなかった究極の贅沢であり、音楽三昧である。
さあ、ネットでクラシック音楽豪遊の旅へ、いざ!

= 今月のお勧めアルバム =

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これでは物足りないという方、下記バナーをクリックしていただくと、クラシック52万曲が聴けるNAXOS MUSIC LIBRARY (ナクソス・ミュージック・ライブラリー)のトップページが開きます。
NAXOS MUSIC LIBRARY では・・・
→ お試しなら・・・・曲の冒頭30秒を15分間聴けます。
→ 入会すれば・・・・1890円/月(税込み)で、NAXOS MUSIC LIBRARY収録アルバム
すべてが聴き放題になります

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